ゴルフやジョギング、ウォーキングなどのスポーツを、単なる趣味やダイエットの手段として楽しんでいる方は少なくないと思います。
しかし、スコアをアップさせたり、効果的にシェイプアップするためには、カラダ作りについての専門的な知識が必要です。
まず、ある程度の筋肉をつけて基礎代謝を上げ、必要に応じて身体を絞り込んでゆく“ウェイトコントロール”をおすすめします。
いわゆるメタボっ腹や、出産後の体形の崩れなどが気になる方は、一日も早く取り組みましょう。
基本となるのは筋肉質なボディ
スポーツのパフォーマンスを上げたり、効果的にダイエットするためにはある程度の筋力が絶対に必要です。
筋力とは文字通り筋肉が発揮する力で、筋肉の量に比例しますが、筋肉量を増やすためには、身体の各部の筋肉へ負荷をかけ、筋肉へダメージを与える必要があります。これがいわゆる筋トレです。
人間が生きていく上で最低限必要なカロリーを基礎代謝量といいますが、筋肉が消費するカロリーは非常に多いため、筋肉そのものがどんどん脂肪を燃焼させてくれます。「筋肉質なボディ=太りにくい身体」という方程式が成り立つのはこのためです。
逆に、筋肉量が少なく基礎代謝が上がらないカラダは、脂肪をつけて寒さに対抗しようとします。お腹や二の腕にぷよぷよのお肉がつきやすくなるばかりか、ついた脂肪を上手に燃やすことができず、冷え症・肩こりなどの悩みを抱えている場合も少なくありません。
超回復で筋力アップ!
筋トレなどでダメージを受けた筋肉細胞は、タンパク質などの栄養素を積極的に消費しながら自己修復を行います。トレーニング後、激しい筋肉痛に見舞われるのはこの時期です。
そして、無事に修復された筋肉は以前より太く、力強くなるため、この修復プロセスは「超回復」と呼ばれています。筋肉痛が治まるまではトレーニングを中止し、良質なプロテインと充分な睡眠をとって身体を休めましょう。
女性の場合は、絶対的な筋肉量が足りないためにトレーニングの負荷を上げることが難しい場合も多いので、軽い負荷の運動を長期間続けることをおすすめします。焦らずにじっくりと取り組みましょう。
なお、歩く時や物を持ち上げる時など、身体のどの部分の筋肉が使われているかを意識したり、歩く時や座っている時に背筋をピンと伸ばすだけでも筋肉の消費カロリーは劇的にアップします。今すぐにでも実践してください。
トレーニングの手順
筋トレに限らず、あらゆる物事には正しい手順というものが存在します。無用なケガや過度の筋肉痛などのトラブルに見舞われない、効率的なウェイトコントロールを行うために、トレーニングは以下の手順に沿って進めます。
【1】ウォーミングアップ
トレーニング前のウォームアップは5分程度の有酸素運動、または体をダイナミックに動かすストレッチが有効です。
ウォーキングや軽いジョギングも良いですが、意外なおすすめは“ラジオ体操”。ラジオ体操は全身をムラなく動かすようにプログラムされており、年齢や性別を問わず安心して行える優れたウォーミングアップ法です。
【2】トレーニング
トレーニングの具体的な内容は、お客様の体力レベルや、求める結果によって最適なアプローチは異なります。トレーニングのメニューをご提案し、実践していただくことが、私のようなパーソナルトレーナーの役割というわけです。
基礎代謝量を上げるための筋力アップにつながる最も手軽な方法として万人におすすめできるのは、室内でもできるダンベル体操です。ダンベルを持った腕の上げ下げだけでなく、膝の屈伸と組み合わせるなどすれば、非常に応用範囲の広いトレーニング法といえるでしょう。
ダンベル体操の効果を実感できるようになるまで少なくとも2ヶ月程度は必要ですが、特に二の腕のたるみが気になる方は根気強く続けてみてください。
ダンベルで物足りなくなった時にはじめて、筋肉により高い負荷をかけることができるマシントレーニングへとステップアップするのがよいでしょう。30分程度のウェイトトレーニングの後で有酸素運動を行えば完璧です。
【3】ストレッチ
ストレッチはウォーミングアップ法のひとつとしてだけでなく、トレーニング後のクールダウンにも欠かせない手順です。
もちろん、正しい知識が伴わないと、筋肉や関節を痛めてしまう危険もあります。カラダが気持ちいいと感じる範囲内で、時間をかけてじっくりとコンディションを整えましょう。
代表的なストレッチのフォームについては、「ペアストレッチについて」のページでご紹介しています。